高校野球:銚子商、長打攻勢で鳥取西に快勝 第4試合


第87回全国高校野球6日目の11日は2回戦4試合。第4試合は伝統の強打を引き継ぐ銚子商(千葉)が好投手・浜本を擁する鳥取西鳥取)を7−1で降し、3回戦進出。

銚子商が長打攻勢と遠藤の好投で快勝。三回2死一、二塁から長沢の2点二塁打で勝ち越し、七回には二塁打3本を含む4安打で3点。八回の長沢のソロでダメを押した。遠藤はスライダーがさえ、九回途中まで1失点。鳥取西は一回、衣笠の中犠飛で先制したが、その後は13三振と沈黙した。

 ▽銚子商・斉藤俊之監督 (父の故・一之さんも銚子商監督)六回のスクイズ失敗の後、天を仰いで「親父、勝たせてくれ」と祈った。銚子商が甲子園に戻ってきたという野球ができた。

 ▽鳥取西・西村寿之監督 積極的に打っていけと指示したが、遠藤君のスライダーにやられてしまった。良い投手です。浜本は丁寧に投げすぎ、後半ばててしまった。

 ◇古豪の本領発揮を予感…銚子商

我慢はエースの証し。銚子商の遠藤には、そんな言葉が似合った。

一回、先頭打者に得意のスライダーを痛打された。送りバントの後、中前に運ばれて1死一、三塁。次打者の中犠飛で先制を許し、投げ急ぐ自分に気づいた。「ボール球を振らせるはずが、ストライクを取りにいっている」。ここからが大黒柱の真骨頂。直後の遊ゴロ失にも、次打者を二ゴロに仕留め、相手に傾きかけた流れを食い止めた。

二回、2人目の打者で初めて三振を奪った。「スライダーで空振りが取れれば大丈夫」。捕手の長沢が確信したように、制球も切れも尻上がりにさえた。その行く手を阻む者があったとしたら、それは味方だったかもしれない。

三、四回で内野陣に失策が相次いだ。打線も四回以降はつながらず、六回にはスクイズ失敗も出た。遠藤は自分にこう言い聞かせた。「初戦なんだ。完ぺきに出来ないのが当たり前だ」

「走者がいなかったら気が緩む。少しピンチの方が、打者を強気に攻められる」。味方のミスすら自分の力に変え、九回途中で山崎にマウンドを譲るまで12奪三振。七回の攻撃では、自ら中越え適時二塁打で待望の追加点を挙げ、この回計3得点の呼び水となった。

銚子商といえば、第56回大会(74年)を制した伝統の「黒潮打線」。10年ぶりに甲子園に打ち寄せた波は初め、小波の感があった。エースが粘り抜き、そして呼び覚ました大きなうねり。古豪の本領発揮を予感させるに、ふさわしい。

 ○…銚子商は長沢が攻守に活躍。三回に勝ち越し2点二塁打を放ち、八回にはだめ押しソロ。ともに鳥取西・浜本の直球をとらえた。三回のように、4番・福田が四球で歩かされて勝負を挑まれる場面もあるが、「自分が打たなければ打線はつながらない」と話し、「甲子園での本塁打は気持ち良かった」と笑った。捕手転向1年目と経験は浅いが、立ち上がりの制球に苦しんだ遠藤を巧みなリードで立ち直らせた。「今度は低めを意識させたい」と次戦をにらんだ。

 ○…鳥取大会を一人で投げ抜いた鳥取西のエース浜本が八回途中、7失点で降板した。「慎重になりすぎ、制球が乱れた。自分が降板する時は、負ける時だと思っていた。あきらめてはいなかったが、みんなに申し訳ない気持ちだった」。2番手の米村に自らボールを手渡し、右翼の守備へ向かった。主将としても、チームをまとめてきた。「みんな、楽しんでプレーしていたので良かった。後輩たちには全国で勝てるチームになってほしい」と話した。

我らが千葉県代表の銚子商がやりましたぞ☆
この調子で、勝ち進んでほしいですね♪
(・∀・)